私の周りのエイジング世代の女性たちはこのように概してパワフルです。
山あり谷ありの結婚生活、髪を振り乱してがんばった子育て時代、自分のことや家族のことで泣いたことも悩み抜いたことも数限りなくあったこれまでの人生で彼女たちは何かを得て強く、やさしく、かわいくなったのでしょう。
もうひとつ今の彼女たちに共通するのは“精神的ゆとり”です。
喜び、楽しさだけでなく悲しみや苦しみも数多く体験して、一つ一つを消化して自分の心の栄養としてきた彼女たちには、何に対しても切羽詰ったものがありません。
たとえそういう状況を前にしたとしても「あせったり、くよくよしたりしないでなんとかなるから!」と、鷹揚に構えていられるのです。
また、その中の一人Kさんは60代半ばの女性ですが、とにかく本物を求める女性で食べ物に関してもいつもいいものを求めていて、新しい感動の食べ物に出会えたら私たちにもそれを買ってきてくれます。最近では昆布の甘みがたまらない“昆布ゼリー”に、食べたときに柚子のさわやかな香りが口いっぱいに広がる“柚子ゼリー”、噛んだときの香ばしさがやみつきになりそうな“アーモンドチョコレート”、何もつけないで食べる方がおいしいバターの香りたっぷりの“クロワッサン”、全然すっぱくなくて何個でも欲しくなる大きな“紀州の梅干”など、日常の小さな感動を私たちにもたっぷり分けてくれます。
わたしなど自分が感動したらせいぜい家族くらいまでなのに、彼女にはその幸せを周りの人たちに分け与える“精神的ゆとり”があります。
もう1つ彼女は1ヶ月に1度はお気に入りのホテルの最上階にある店でフルコースを楽しんでいます。
それも一人で行くのだそうです。
喫茶店でさえ一人で行くのが苦手な私にとって、彼女の“一人で何でも楽しむことができるパワー”と“好奇心の強さ”にはいつも驚かされています。
子供たちが皆独立して、時間的にもゆとりのあるOさんは、ヨーロッパカントリーに熱中している人です。
彼女が自分で作ってプレゼントしてくれるカントリーグッズは、アメリカンカントリーよりもずっと大人っぽくて繊細で、色や絵柄にも高級感があります。
彼女はよく一人でバスの日帰り旅行に行っています。
一人だといつでも自由に行くことができて、同じツアーの一人旅の人との新たな出会いがまた、楽しみなのだそうです。